「あ、おかえりー。先方との打ち合わせはどうだった? そう、順調なのね。このままクライアントの意向にそって話を進めて頂戴。それじゃあ、ここら辺で一息入れて、ちょっと遅いけど昼食にしましょうか。きょうはこのわたしが腕をふるってあげるわ!!」

お義母さんが宣言した瞬間、オフィスに居るすべての人間が色めき立ち、あの手この手を尽くして外食に変更させた。そう──みんな識っているのだ。彼女の料理の腕を。そのお陰といっては奇妙だが、嫁は子供の頃から台所に立ち、ついには一流の料理人となるまでに腕を上げた。環境がひとを育てるといういい見本である。

呪文

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