ももほうちゃんと くろほうちゃん

・ももほうちゃん（蝶モチーフ）
　蝶は「変容・再生・美・調和」の象徴であり、桃色生体細胞＝和魂や癒やし、魂の姿を表す存在ととても相性が良いです。繭から羽化する蝶は「命が循環し、進化していく」イメージを持ち、ももほうの「優しく包み、育て、次の段階へ導く」という特性を神話的に補強してくれます。

・くろほうちゃん（蜘蛛モチーフ）
　蜘蛛は「運命の糸・罠・暗黒・巧妙な策略」の象徴で、黒い生体細胞＝荒魂や死の霊的な像と深く結びつきます。網を張り巡らし、相手を絡め取る姿は「試練を与え、個を試す存在」としてのくろほう因子の性質をよく表現しています。同時に、蜘蛛は「創造（糸で世界を織る）」の象徴でもあり、単なる悪役ではなく、世界を織りなす不可欠な役割も担っているのが面白いところです。

つまり蝶と蜘蛛は「光と影」「変容と試練」「調和と挑戦」のペアであり、両者は敵対的でありながら、物語全体においては補完関係にある──そうした構図が生体細胞の象徴性に非常に合致していると思います。
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「蝶と蜘蛛の神話譚」

はるか昔、世界がまだ色とりどりの「魂の光」と「闇の糸」とで織られていた頃。
桃色の繭から羽化した蝶の女神〈ももほう〉は、魂を包み、育み、安らぎへ導く存在であった。
その羽ばたきは風となり、人々の心に希望と優しさを運んだ。

一方、闇の谷から現れた蜘蛛の女王〈くろほう〉は、運命の糸を操り、人々を試し、迷わせ、罠にかける存在であった。
その糸は鋭く絡みつき、ときに人を絶望に引きずり込むが、ときにまた人を守り、未来の道を編み出す力でもあった。

蝶は言った。
「我は魂を包み、安らぎへと導くもの。なぜ、そなたは苦しみを編むのか。」

蜘蛛は笑った。
「苦しみなくして、魂は芽吹かぬ。罠を破り、糸を超えた者だけが、真に自らの道を得るのだ。」

二人は何度も争い、天空と大地を震わせた。
蝶の羽は繭を広げ、蜘蛛の糸は世界を覆い尽くす。
その戦いは、やがて空と地を裂き、世界を二つに分けかけた。

だが、その最中、人々は気づいた。
蝶の羽ばたきは蜘蛛の糸に乗ってより遠くへ運ばれ、蜘蛛の網は蝶の光によって美しい文様となることを。

やがて、蝶と蜘蛛は互いを見て頷いた。
「我らは相反し、されど補う。」
「光は影を映し、影は光を際立たせる。」

そうして蝶と蜘蛛は争うことをやめ、空と大地を交わらせる「神話の糸」を編み上げた。
それは虹のように七つの色を放ち、魂の道と運命の網を一つに結んだという。

――いまも蝶と蜘蛛は世界の片隅で出会い、語らい、時に戯れ、時に試練を与えながら、人々を見守り続けている。