あらすじ
執事から娘の近況を知り、涙が止まらない綾華。
そこへ娘の葵と再会するが、あまりにも気持ちがお互い追いつかずギクシャクしてしまった...
お盆祭編1 突然の来訪者
https://www.chichi-pui.com/posts/ffc4f5d6-6018-4d51-8ef6-533fafd29c61/お盆祭編2 一晩明けて
https://www.chichi-pui.com/posts/cc985f2e-ffee-4477-b0ad-e6ca02868f86/お盆祭編3 準備中のお盆祭り会場にて
https://www.chichi-pui.com/posts/e158a5a3-4494-44fc-8e64-2692b1fa317c/お盆祭編4 8年越しの再会...
https://www.chichi-pui.com/posts/23b78a59-4569-4e4f-bf26-4e1eb4b39363/結局、昨日は進展はなく、自己紹介にとどまり魔王城に戻った3人。
葵も綾華も始終言葉はなく、生気のない状態で綾華はルミィアの部屋へ。執事と葵はそれぞれ部屋にもどった。
翌日、8月15日。
目が覚めた葵。だが何をするのかまったく思考が定まらなかった。
葵(お母さんがなんで生き返ってるの?)
困惑が勝り、何も手が付かない状態だ。
暫くすると、部屋のドアがノックされる。
執事「葵、僕だ。入っても大丈夫か?」
葵「兄に...!」
居てもたってもいられず、葵はドアを開け執事を招く。
①
葵「兄に...うちどげんしたらよかっちゃろ?兄にはなして、お母さんとうちを出合わせたと?」
執事「ルミィア先生に頼まれてな。正直このような事態になるのは想定していなかった」
葵「・・・お母さんなんよね?本当の・・・」
執事「わからない...生前の綾華さんに会ったことは無いから...だが、ルミィア先生曰く、当人らしい」
葵「!!!」
改めて衝撃を受ける。8年前、自分をかばって亡くなった大事な母が突然蘇る...
葵「なんなん。。。それ」
②
涙があふれる...幼い頃の凄惨な記憶をきっかけに、8年間記憶を封じられた葵。
今年の邪神に関する事件をきっかけに記憶を取り戻し、いざ再出発をと決意し、暫く過ぎての今回の事例だ。
葵「なんなん、、、それぇ」
嗚咽しか出ない。気持ちがぐちゃぐちゃでなにも考えつかない。
執事は黙って嗚咽を聞きながら立ち尽くしていた。
執事(まずいな、かなり不安定な状態だな...)
何かしてあげたいが、恐らく悪影響かもしれない。
執事「葵...僕にできることはあるか?」
珍しく、かなり慎重になる執事。
葵「・・・・・・」
何も答えられない葵。か細い声で精いっぱいの声を絞り出す...
葵「傍におってほしかぁ...ごめん...」
執事「わかった...」
暫くそのまま傍にいることにした。
執事(綾華さんの方は大丈夫だろうか?月美がルミィアと接しているから大丈夫だと思うが)
若干不穏な気配がルミィアの部屋の方から感じる...これはいったい?
執事(よもや、フレスベルクに???まさかな)