【マタタビ】12.越夜隊の監視

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【マタタビ】11.黄昏梟の密会
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 ニューナゴヤから遠く離れた地、ニューリオデジャネイロ。朝日が照らす高い丘の上に、巨大な大聖堂そびえ立っている。その大聖堂の中にある薄暗い礼拝空間で、一人の修道女がひざまずいていた。その修道女は、蛇のようにうねった長い白髪を持つ年齢不詳の女性で、顔に黒い包帯を巻いて両目を隠していた。傍から見ると、神に祈りを捧げているようであったが、どうやらそうではないらしい。不気味な笑みを浮かべながら、ブツブツと何かを呟いている。

「メガネの少年と緑のニット帽の男……。こんな路地裏で密会だなんて、どんな話をしているのかしら?」

 目隠しの修道女は、まるで、ニューオオスの路地裏を見ているかのように呟く。

「会話をしながら周囲の警戒も怠らないなんて、只者じゃないわね。黄昏梟の構成員かしら?」 

 路地裏の様子は、細部まで見えているようだが、会話の内容は聞こえていないらしい。しばらくすると、路地裏の2人に動きがあったようだ。

「動き出したわ。何か重要な情報を得たようね。“星の樹”に関する情報かしら?」

 目隠しの修道女は、両手を合わせてニッコリと微笑む。

「じっと待っていた甲斐があったわ」

 目隠しの修道女は、立ち上がり、礼拝空間の後方を振り向く。そこには、仮面をつけた修道女たちが並んで立っていた。

「さて、私たち“越夜隊”も向かうとしましょう。予言の舞台、ニューナゴヤに」

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(次の話)
【マタタビ】13.メイドたちの決意
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