火野神社・衣装デザイン会議
大会まであと数週間。
神社の社務所には、デザイン画や見積書が山積みになっていた。
せつなが電卓を片手にため息をつく。
せ「……。やっぱり予算が厳しいわ。」
は「どれくらい足りない?」
せ「全員分の新作を作ると……。完全にオーバー。」
全員「うーん……。」
み「ソロとデュエットは?」
せ「前回の大会で作ったセーラー戦士仕様のタフスーツが、そのまま使えるわ。」
レ「あっ!それならかなり浮く予算がある!」
は「決まりだ。ソロと通常デュエットは既存の衣装を使用。」
ホワイトボードに
"新規製作"
と書かれた欄が二つ残る。
は「その予算を。らんまとあかねに回す。」
ら「俺ら?」
は「原作を表現するなら。らんまは赤いチャイナ服をイメージしたデザイン。」

は「そして。」

は「あかね。白いブラウス。青緑のスカート。」
ら「完全に原作じゃねぇか(笑)」
あ「衣装代って……。こんなに高いの!?」
み「せつなが頑張ってメーカーさんと交渉してくれてるのよ♡」
せ「少しでも安くしてもらえるようにね。」
ここで、話題は団体衣装へ。
は「九人の団体。どうする?」
う「ソロやデュエットと同じタフスーツでいいんじゃない?」
み「うーん……。それだと。」

み「らんま君とあかねちゃんだけ世界観が違って見えちゃうの。」
全員「あぁ……。」
すると。まことが思い出したように笑う。
ま「そういえばさ。あかねって昔。ラスボス戦で全部持っていっちゃったことあったよね(笑)」
ら「俺がセーラーらんまーで。あかねが金色の襟とスカートで現れた。"セーラーあかね"だ(笑)」
美「懐かしい!」
レ「あれはインパクトあったわね♡」
はるか、腕を組む。
は「なるほど。セーラー戦士八人。+セーラーあかね。」
み「そうすれば。あかねちゃんは色違いを一着追加するだけ。らんま君も一着追加。新規製作は三着で済むわ♡」
せつな、電卓を叩く。
せ「……。かなり安くなる!」
は「いい案だ。」
しかし。
らんまが手を挙げる。
ら「ちょっと待て。」
全員「?」
ら「前回大会の衣装。あれ、結構気に入ってるんだけど。」
レ「それもありね。」
亜「コスト面でも合理的です。」
美「浮いたお金で遠征費も確保できるし!」
ま「みんなで打ち上げもできるね!」
う「おやつ代も!」
はるか、思わず笑う。
は「お前ら。食べ物の話になると結束が早いな。」
全員「あははは!」
会議は夜になっても終わらない。
ホワイトボードには、
ソロ衣装
デュエット衣装
団体衣装
予算表
メーカー見積もり
がぎっしり書き込まれていた。
みちる、お茶を飲みながら微笑む。
み「演技だけじゃなくて。こうしてみんなで一つずつ決めていく時間も……。」
レ「青春よね♡」
ら「大会始まる前から青春しすぎだろ(笑)」
社務所には笑い声が響き、衣装会議はまだまだ続いていくのだった。


火野神社・衣装デザイン会議(最終決定)
せつながホワイトボードに予算表を貼る。
せ「これが最終見積もりよ。」
はるか、資料を見ながら。
は「なるほど。ソロとデュエットは前回の衣装を流用できるな。」
ホワイトボードには、
はるか 2着
みちる 2着
らんま 2着
レイ 2着
エド 1着
ほたる 1着
まこと 1着
レン 1着
さらに、うさぎ・亜美・美奈子
「マスターズ大会仕様タフスーツあり」
と書かれている。
は「つまり。新しく作る必要があるのは、あかねの分だけだな。」
せ「その通り。」
ら「じゃあ。原作のチャイナ服と制服は無しか。」
あかね、少し考えてから、静かに口を開く。
あ「……私は。レイさんに誘われた時は、正直怖かった。」
みんながあかねを見る。
あ「泳ぎなんて苦手だったし。みんなについていけるか不安だった。」

あ「でも。今は楽しい。もちろん。原作の衣装も好き。でも今の私は。このチームの一員として泳ぎたい。」

あ「だから。セーラー戦士仕様のタフスーツで。みんなと同じ衣装を着たい。」
しばらく静まり返る。
みちる、優しく微笑む。
み「ふふ♡そうよ。あかねちゃんも。もう私たちの仲間だから。」
レ「うれしい……♡」
う「あかねちゃん、一緒に頑張ろう!」
美「これで九人おそろい!」
亜「統一感も出ますね。」
ま「団体らしくなる!」
らんま、あかねを見ながら笑う。
ら「じゃあ。俺もセーラーらんまー続投だな。」
あかね、笑顔で。
あ「うん!」
はるか、満足そうに立ち上がる。
は「決まりだ。団体は全員。セーラー戦士仕様のタフスーツで統一。」

は「せつな。最終デザインを頼む。」
せ「任せて。」
はるか、資料を閉じる。
は「今日は以上。解散!」
全員「ありがとうございました!」
会議が終わり、それぞれが帰り支度を始める。
レイはそっとあかねの隣に立ち、小さく微笑む。
レ「ありがとう。」
あ「え?」
レ「同じ衣装を選んでくれて。」
あかね、少し照れながら笑う。
あ「……みんなと一緒に泳ぎたいから。」
少し離れた場所で、その様子を見ていたらんまがぽつりとつぶやく。
ら「火野。いい仲間が増えたな。」
レイはうなずきながら答える。
レ「ええ。火野神社水泳部は、もう作品の垣根を越えた"一つのチーム"なんだから♡」

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