赤ぽに婦警さん

バイクに颯爽と跨る赤ぽにちゃんの婦警姿は、まさに「頼もしさ」と「美しさ」の融合。
鋭い赤い瞳とつり目が放つ緊張感、そして鍛え抜かれた筋肉からは、どんな事件にもひるまない信念と覚悟がにじみ出ています。
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『CASE: 夜の交差点 ― 静寂の包囲網 ―』
薄曇りの月が、静まり返った都市を見下ろしていた。
時計の針は、午後11時を少し回ったところ。ふだんは賑やかな交差点も、今夜ばかりは張り詰めた空気が支配していた。

「対象は黒いトラック。違法改造車両、ドラッグ運搬の可能性あり」
交信担当・青ぽにちゃんが通信網越しに、仲間たちに静かに告げる。
コントロールルームの中、青の神経ネットワークに接続された彼女の目は、街全体を俯瞰している。
無数の監視カメラと音響センサー、交通信号までもが、彼女の意志で繋がり動く。
その時だった――
「見えた。こっちに来る」
ヘルメットのバイザー越しに、赤ぽにちゃんの目が燃える。
筋肉質の脚がスロットルを踏み込み、バイクが唸りを上げる。
交差点へ突入するトラック。
それを迎え撃つ赤ぽにちゃんのカウンター走行――！
しかし、それは罠だった。
「赤！下がれ！ 本命は別ルート、地下道に潜った影あり！」
青ぽにちゃんの声が緊迫する。
その瞬間、影が“にじむ”ように現れた。
「やっぱり、そう来たか……」
その声とともに、黒い風がトラックの死角から跳ねる。
黒ぽにちゃん――影に潜む捜査官。
その姿は闇に溶け、対象車両の背面に瞬時に張り付き、貨物扉を強制開錠する。
「確保完了、積載物は人工幻覚剤。…悪趣味ね」
黒ぽにちゃんがつぶやくと同時に、バックアップ部隊が現場に到着する。
任務終了。犠牲なし。
赤ぽにちゃんはバイクのエンジンを切り、静かにヘルメットを外す。
「ちっ、まんまとおとりにされたわけか…ま、派手な役は私に任せなさいってことね」
「でも、それがあったから確実に影を炙れたのよ」と、青ぽにちゃんが微笑む。
黒ぽにちゃんは、闇の中で一言。
「……次は私が陽になる番。赤、後ろ頼むわよ」
――こうして、特殊任務チーム《P.O.N.I.》は、今日も夜の街を守っている。
表の光と裏の影。そのどちらもが必要だと知る、彼女たちだからこそ。