『試作型装龍 魔軸架薙、顕る』【ニャンノ世界】

魔軸架薙…名無しのジェーンの置き土産
名無しのジェーンは悲しんでいた
名無しのジェーンは虚無に苛まれていた
名無しのジェーンは狂ってしまった
名無しのジェーンは道化になった
名無しのジェーンは怒りに満ちていた
名無しのジェーンは…
構築された情報媒体が病みによって
構成されし、龍は…
ある種、名無しのジェーンを
構築せし、存在であった。
そして、それは…
多次元世界に抱いていた
我慢していたものを
溜め込んでいたものが
爆発した結果によって
生じたものであった。

ある種の世界への絶望、後悔、憂い、
虚無、嫉妬、失墜、殺意、呪詛、怨嗟
温床にして、この醜き姿は
ある種、名無しのジェーンが構築した
歪みの塊であった。
歪みが現実のものになったのである。
単純なる破壊衝動ではない…
単純なる殺戮衝動ではない…
これはある種の涙であり、
蜘蛛の巣のように
張り巡らされた歪みの集積物なのだ。
涙を流せ…虚構に虚無…
言葉の中に蠢く、悲しみの音楽を
向けるために
咆哮する魔軸架薙
晴天アポカリプスより
きたりて、その軸は
越夜とは異なる
ネオ越夜…
連携することなく、
絶対なる孤による制覇
破壊を成さんとする
人間自体が害虫であり、
人類殲滅を成すがために
生み出された崩壊の使徒
信条は破壊なれ、
現れし作られし獣は
口を大きく開き
咆哮し、破滅の音を発する

「シールド全開！防御！」

中島連合艦隊の3割を撃滅する
化け物は…天に叫ぶ…
悲しみと悲哀、怨嗟、そして怒りを
包んだ、その龍を見て…
中島ヘイハチロウは思った…

人類の敵だと…
そして、今、まさに
全力を以て相手する時だと

「中島イソロク…奥の手を使いましょう」

「はい…」

奥の手…中島連合艦隊を指揮する2人の瞳に決意が宿る！