親方様、昨日助けて頂いた死神でございます・・・

「昨日、公園で菓子パンとコーラあげたの君なの?」
昨日、公園のベンチで死にそうになっている少女に、俺の昼食をあげたらむさぼり食ってた。
「はい、そうでござます。親方様」ゴスロリ少女が大鎌を持ち直していった。
「死神って無敵じゃないの? それに親方様って・・・」
「私は死神の研修生でございます。正式免許がないと普通に死にます。それから、最初に恩義を頂いた方を親方様とお呼びしています。伴侶候補となられる方です。」
「ふーん・・・えっ? 伴侶候補?　それって夫婦じゃないの? 」
「左様でございます。研修生のうちに伴侶候補を見つけることも課題のうちでございます」
「死神の伴侶って・・・死なないと駄目なんじゃ・・・」
「そうでございます。親方様が亡くなった後、冥界から死神新幹線に乗り換えて死神界にお越しになり、私の親方様となられるのです・・・。私の父上は死神界の上位12位の高官でございます。現場には出ませんので安全です。」
それって安全と言うのかねと言う、ツッコミは無しにした。
「お父さん上位幹部なんだ・・・うーん・・・じゃない! 　死神界って伴侶をそんなに簡単に選んでいいの?」
「死神は普通の方には見えません。親方様は私に気付き、供物を提供して私はそれを食べることができました。資格十分となります。親方様は死神の素質をお持ちになって人間界に生まれた方と判断いたしました。
と言うことで、既に父上に報告し、親方様が天寿を全うするまでの期間の護衛が・・・ああ、もう着きました。」
「ドン」という大きな音がして、振り向くと大鎌を持った黒服を着た骸骨が4名、俺の後ろにいた。
そして、4名の死神は俺の前に膝まづいて同時に言った。

「Yes, My Lord」