【芸術の秋】真剣に　命がけで遊べ

（……ま、こんなもんかな？　というか、さっきから何か視線を感じる気が……？）

（なんだこの美人！？　てか……天使！？　俺の絵を見てるのか！？）
「い、いや、その……これは……趣味で描いた落書きのようなものでして……」

――大天使様は気軽な趣味のようなお遊びを許さない！
遊びとは、真剣に、命のすべてをぶつける行為なのである！
片手間に、自分を危険に晒さないで楽しむこと。そんなことで本当に充実して生きられるのだろうか？！
そう、岡本太郎も言っていた！

「アイエ、アイエエエエエェェェ……」

大天使様は男に問いかける。自己模倣をしていないだろうか？　惰性で生きてはいないだろうか？
この瞬間、瞬間に、若さとか、年よりとか、力があるないとか、才能とか、金とか、あらゆる条件を超えて、その持てるぎりぎりいっぱいの容量で挑む……それこそが生きるということだ！
そう、岡本太郎も言っていた！

「げ、芸術とは……？　芸術……芸術は……爆発だ！！！！！」

芸術というのは生きることそのものである。人間として最も強烈に生きる者、無条件に生命をつき出し爆発する、その生き方こそが芸術なのだということを強調したい。
うまく作る必要なんかない。うまくできた作品なんて、面白くもへったくれもない。
かまわないから、どんどん下手にやりなさい。
その人独特の文体というものがあるはずだ。絵ならその人の色。ダンスなら、その身体の動きの物語る世界。
それはじぶんが発見し、確かめていくもの。教わることはできない。
芸術は創造だというのはその意味だ。

……そう、岡本太郎も言っている。