「R.LAB CAFE（アール・ラボ・カフェ）」本日開店

理久が突然、自宅の一角に「研究者によるカフェ実験スペース」をオープンさせた。

その名も――
「R.LAB CAFE」（読み：アール・ラボ・カフェ）

店内は無駄にスタイリッシュ。白とグレーで統一され、ビーカーやフラスコが飾られている。
オーダーはタブレット、出てくるのは試験管入りのドリンク。

そして、メインメニューに堂々と掲載されているのは……

🧪 虹色フロート「コズミック・シラバス」

「飲む勇気を問う。理論上は安全。たぶん。」

桐島、怖いもの見たさで来店。
注文して運ばれてきたものは、七色に分離した液体の上に乗った、銀色の球体アイス。
スプーンですくうと、少し発光している。

桐島「……え、これ、理系の人が本気で遊ぶとこうなるの？」

理久「見た目で怯む人は、飲む資格がないのです」

桐島「飲めって言ってるよね、これ」

花井は写真を撮りながら苦笑い。

花井「この色……グラデーションの境目、自然光で再現できないレベルなんだけど」

理久（満足げ）「分子の拡散速度を意図的にずらしてるからな。グラデーションの持続は約17分」

柚月（店番を見に来た）「飲み物にそんな執念を……」

試しに少し飲んでみた桐島。

桐島「……え、うまい。ってか普通にうまい……バニラソーダ？」

理久「味の調整はしてる。“実験用”って言うと飲んでもらえないからね。」

柚月「本音、漏れてるよお姉ちゃん」

🌈その他のメニュー（危険度順）
シナプス・ラテ（脳が覚醒したような香り）

レム睡眠シェイク（飲むと5分で眠くなる）

マッドケミカル・モカ（絶対に一口でやめたくなる）

生体実験プリン（外見：美しい、味：論外）