新企画 漫画 ロスジェネ第1話

使用したAI ChatGPT
毎週日曜日に更新します。
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第1話「入社初日、終わる」

午前8時、東京・日本橋。
高層ビル群が朝日を照り返し、ガラスの谷間をスーツ姿の新人たちが列をなして歩いていた。どこか浮ついた空気と、緊張の入り混じった春の風。その一角に、ぎこちなく革靴を鳴らす青年がいた。

遠野 蓮(とおの・れん)、23歳。
今朝、初めて大手企業“創電ホールディングス”の本社ビルに足を踏み入れた。非正規の職を転々とし、ようやく掴んだ「正社員」の椅子。家では父が黙って新聞をたたみ、母は「頑張ってきなさいね」と言いながら、手を震わせて弁当を包んでくれた。

それなのに。

「――で、お前の大学ってどこだっけ? Fランだよな。なんで採ったんだろな、うち。人事もやっちまったな」

初配属先で放たれたその言葉が、頭から離れなかった。

席に着くと、周囲の視線が刺さる。
自己紹介は名前だけで切り上げられ、マニュアルも何も渡されずに「これ、午前中にやっといて」と膨大な資料とExcelがメールで飛んできた。

何がわからないかも、わからない。
助けを求めようとしたら、先輩社員はイヤホンを耳に押し込んで「あー、今忙しいから後で」と手を振った。
昼休み、同期たちが談笑する食堂の端で、遠野はスマホを見つめていた。

「……退職代行 サービス 即日」

検索履歴の一番上に、それがあった。
前日に何度も開いて、閉じて、また開いて。使うはずがなかったリンク。

けれど、震える指が自然とそれを押していた。



午後3時、創電ホールディングス 総務部フロア。

「……退職代行から連絡が来てまして、本日付で遠野さんは退職されるとのことです。皆さん、ご迷惑をおかけしました」

淡々とそう告げた総務の女性社員がフロアから出ていくと、しばしの静寂ののち、クスクスと笑い声が漏れた。

「マジで? 初日で退職代行? 伝説すぎでしょ」
「俺らも色々言われたけど、やめてねーしなぁ」
「“メンタル弱者”ってやつ? あーいうのがSNSでブラック企業とか言い出すんだよ」

耐えきれず、蓮はオフィスビルを飛び出した。
夕暮れの日本橋の交差点、膝をついた。

息ができない。涙が出た。
「せっかく掴んだ未来」が、わずか数時間で終わった。

「なんで俺なんだよ……なんで……っ」



その夜。
スマホを握りしめたまま、蓮は駅のベンチで独り、空を見上げていた。雨が降ってきたが、傘を差す気にもならない。

「タイムリープ 方法」「人生 やり直す」「過去に戻る 呪文」「異世界 転生 やり方」

バカげている。でも、検索は止まらない。
そのとき、ふと気づいた。

スマホのホーム画面に、見覚えのないアプリが増えている。

『Re:GEN(リジェン)』

グレーのアイコン。ロゴの下には、こう表示されていた。

「失われた世代へ。“もう一度”を、君に。」

押そうとした瞬間、背後から声がした。

「おまえ、終わらせるにはまだ早い」

振り向くと、ホームレスのような格好をした男が立っていた。蓮より年上に見えるが、鋭い眼光はただ者ではなかった。

「これを持ってろ。鍵だ。おまえにはまだ、やり直す資格がある」

男が差し出したのは、古びた銀の鍵。

「なに、これ――」

触れた瞬間、視界がぐにゃりと歪んだ。音が消え、光が逆流する。

――そして次の瞬間、目を覚ました。

目覚ましのアラームが鳴っている。
スーツがきちんとハンガーにかけられていて、机の上には母の作った弁当。

スマホの日付が目に入った。

4月1日 午前6:00

「……嘘だろ」

タイムリープしていた。
“入社初日”の朝に。



(第1話 完)

呪文

入力なし

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